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2016年8月23日

『2016スーパーフォーミュラ第4戦レースレポート:スタート直後の不運を乗り越え、意地の追い上げで8位入賞』

2016年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦が8月20・21日に開催され、山本尚貴(TEAM無限)は8位で入賞を果たした。

今回は従来のタイヤに加えて新スペック「ソフトタイヤ」が導入。しかし2セットしかないため、3ラウンドある予選の中でソフトタイヤをどう使うかに注目が集まった。

晴天だった金曜日の専有走行から一転し、予選日は朝から横殴りの雨に。もちろん予選でもウエットコンディションになる可能性があったため、積極的に走り込みマシンセッティングの確認作業などを行った。

しかし、午後になると雨が止み、夏の強い日差しで急激に路面コンディションが回復。予選Q1からドライコンディションでスタートすることに。山本もポールポジションを目指し、気合を入れてマシンに乗り込んだ。

1回目のアタックで新品のミディアムタイヤで1分34秒690を記録すると、2回目のアタックでは新品のソフトタイヤを履いてコースへ。ウォームアップを1周少なくしてタイムアタック。1分33秒785を記録しQ2へ進出した。

次のラウンドでも同じ戦略で臨み、さらにライバルよりタイミングを遅らせ残り3分45秒でコースイン。ここでも1分33秒426を記録し4番手でQ3進出を果たした。

ここまでは順調にきていたが、最終Q3ではソフトタイヤの新品が残っていないため、すでに一度使ったソフトタイヤを装着しピットアウト。果敢に各コーナーを攻めたが思うようにタイムを伸ばせず1分33秒988で8番手となった。
初めて導入されたソフトタイヤを使用しての予選で手探りなところも多かったが、着実にQ3へ進出。それでも上位に食い込めなかったこともあり、悔しい表情をみせていた。

明日の決勝レースでは、チャンピオン争いのためにも、一つでも上の順位でのフィニッシュを目指す。

21日(日)の決勝日は朝から夏の強い日差しが照りつけ、気温30度を超える真夏日となった。また夏休みということもあり朝から多くのファンで賑わい、特にピットウォークでは山本尚貴応援シート限定特典のオリジナル麦わら帽子をかぶったファンが列を作り、地元レースを迎える山本にエールを送っていた。

52周で争われた決勝レース。今回は新導入のソフトタイヤと従来スペックのミディアムタイヤを一度ずつ使用しなければいけないため、途中にタイヤ4本交換の義務が設けられ、8番グリッドの山本はソフトタイヤを選択しグリッドについた。

スタートでは抜群のダッシュをみせたが、前のマシンをインから抜こうと大きくステアリングを切った際に、ピットレーンのスピード制限ボタンに触れてしまい失速。すぐに解除するが、その間に2〜3台に抜かれてしまう。さらに1コーナーでは曲がりきれずにコースオフ。前のマシンの真後ろに入ってダウンフォースが失われたことが原因だった。

これで最後尾に後退し、またしても地元レースで不運に見舞われてしまい山本も落胆してしまうが、応援シートからの熱い声援にも後押しされ、再び気を取り直して挽回を開始。追い抜くチャンスが少ないと言われているコースで1台、また1台と追い抜いていった
さらに上位を走るライバルに相次いでトラブルやアクシデントが続出し、14周目には早くも9番手に浮上。前を走る小林可夢偉選手に追いつき、一騎打ちのバトルをしかけていく。
そんな山本の頑張りにチームも全力でバックアップ。27周目にピットに入ると、12.3秒の作業時間で16号車を再びコースへ送り出す。これが大きく影響し、翌周にピットインした小林選手を逆転。ポイント圏内となる8番手に帰ってきた。後半スティントは、ミディアムタイヤを履く山本に対して小林選手はソフトタイヤを装着。終盤にかけて背後に迫られる展開が続いたものの、隙を与えない冷静な走りでポジションをキープ。そのままチェッカーをうけ、1ポイントを獲得した。

これで合計14ポイントとなりランキングは5位に後退してしまったが、トップとはわずか3ポイント差。逆転の可能性はまだまだ残っている。スタート直後のコースオフは悔やまれるものとなったが、ここで拾い上げた1ポイントは非常に大きいと語り、再びチャンピオン獲得へ向け強い決意をみせていた。

山本尚貴コメント

「今回のスタートは自分のレースキャリアの中でも一番いいダッシュだったのですが、前のマシンをかわそうとした時に誤ってピットレーンボタンに触れてしまいました。すぐに解除はしたんですが、どこかで(遅れを)取り返そうという気持ちもあって1コーナーに向かっていったら前のマシンの真後ろに入っちゃってダウンフォースが抜けてしまいました」

「さすがに最後尾まで落ちてしまうと、序盤は精神的にも辛かったところはありました。でもチームから無線で『諦めないでプッシュするよ!』と言ってくれたし、ホームストレートを通るたびにスタンドからの声援も見えていたので、みんなの力も後押しになって、またチームの戦略と迅速なピット作業にも支えられました」

「みんなの想いが、この1点という形を作らせてくれたのだと思うので、すごく感謝しています。この1点を無駄にしないように、残りの3大会で大量にポイントをとって、絶対にチャンピオンを獲得したいです。最後に暑い中でしたがみなさん応援ありがとうございました!」