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2017年11月6日

『2017SUPER GT第6戦レースレポート:最後までファンを魅了する走りを見せ3位表彰台を獲得』

2017年のSUPER GT第6戦「46TH INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」の決勝レースが行われ、山本尚貴/伊沢拓也組のNo.100RAYBRIG NSX-GTは3位表彰台を獲得した。

シリーズ最長を誇る鈴鹿1000km。山本も2013年に優勝した思い出の1戦ではあるのだが、来年からは新たな耐久レースの開催に伴い、今年で最後の開催となる。伝統あるレースで今季初優勝を狙う100号車は、万全の準備で予選日に臨んだ。

早朝から激しい雨に見舞われた鈴鹿サーキットだが、公式練習が始まると、太陽が顔を出し、セッション終盤にはドライコンディションに。最後のGT500クラス専有走行の時間では、山本が1分48秒560をマーク。トップタイムを記録し、午後の予選に向け幸先の良いスタートを切った。

予選では、山本がQ1を担当。全15台のうち、一番最後にコースイン。残り時間ギリギリだったが、1周勝負のタイムアタックで、集中したドライビングを披露し、1分47秒576でQ1トップ通過を果たした。

Q2は伊沢選手が担当し、果敢なアタックを見せたが、1分48秒202で6番手。決して満足のいくポジションではなかったものの、明日の決勝レースに向けて、十分チャンスのあるグリッドを手にした。

決勝日は、今年で最後の開催となる鈴鹿1000kmということもあり、舞台となる鈴鹿サーキットには45,000人のファンが集まった。気温30を超える真夏日の中で173周の決勝レースがスタート。第1スティントは伊沢選手が担当し、序盤は混戦の中で一時順位を下げるものの、その後はペースを上げていき5番手まで浮上した。

28周目に1回目のピットストップを行い、山本が乗り込む。一時は8番手に下がってしまうが、冷静に前のマシンを1台ずつパス。53周目のシケインで23号車ニッサンGT-Rをパスし5番手に浮上した。

58周目に2回目のピットストップを行い伊沢選手に、少し給油に時間がかかってしまったこともあり、13番手まで後退。それでも諦めずに前のマシンに食らいついていった。

87周目のピットストップで再び山本が走行を担当。その直後に、後続でアクシデントがありセーフティカーが導入。103周目に解除されると、この時点で9番手だった山本は、一気にペースを上げ次々と前のマシンをオーバーテイク。わずか9周の間にポジションを7つ上げ2番手に浮上。116周目にピットインし、伊沢選手に交替する。

このピット作業でもライバルの逆転を許し5番手に下がってしまうが、伊沢選手は安定した走りでポジションをキープ。141周目に5回目のピットストップを行い、優勝を目指して山本がコックピットに乗り込んだ。

先ほどのスティントと同じように、一気にペースを上げて前のマシンに追いついていく。山本はスプーンコーナーから130Rにかけての区間がライバルより速く、そこで間合いを詰めてシケインで抜いていくという作戦に持ち込んでいく。

151周目には19号車レクサスLC500を抜いて4番手に浮上すると、1号車レクサスLC500に接近。156周目のシケインでインに飛び込み、一瞬前に出た山本だったが、止まりきれずに少しコースオフ。3番手を手に入れることができない。その後も、何度もシケインで並びかけるが、相手に手の内を知られてしまったこともあり、なかなか突破口を開くことができなかった。

それでも山本は、諦めずにプッシュし続け、165周目に相手がミスしたところを見逃さずに、最終コーナーからメインストレートにかけてアウトからオーバーテイク。手に汗握るバトルだっただけに、スタンドからも拍手が沸き起こった。

その後も、手を緩めずに前のマシンを追いかけるが順位を上げるには至らず3位でチェッカーフラッグ。今季2度目の表彰台を獲得した。

ファンを魅了する走りを見せた山本だったが、実は最終スティントでドリンクのコネクターが破損してしまい、ドリンクが飲めないアクシデントが発生。これで脱水症状になっており、マシンを降りてからは自分で立てないくらいの状態になっていた。それでもチーム全員の努力で掴んだ結果だけに、力を振り絞って伊沢選手とポディウムに立った。

そこでは笑顔でフォトセッションに臨んでいた山本だったが、前回の富士に続いて今回も同じホンダ勢の100号車ではないチームが勝利し、今回も負けてしまったことに対する悔しさの気持ちでいっぱいだった。

山本尚貴コメント

「最初はちょっとペースが上がらないかなと思いましたが、乗っているうちにフィーリングが良くなっていって、攻めていけるようになりました」

「2回目のセーフティカー後のタイミングは、タイヤとかクルマの調子も良かったですし、周りがちょっと辛そうだったので、自分の得意なところと相手の苦手なところを見極めて、目の前にいるクルマはとにかく抜いていきました。2番手まで上がって勝てるかなと思ったのですが、ピット作業で少しだけ給油やタイヤ交換に時間がかかっていたのか、コースに復帰するとライバルに逆転されてしまいました」

「最終的に1号車を抜けたのは良かったですが、その攻略に時間がかかってしまいました。最初にインに飛び込んだ時にちゃんと止まれていれば、相手に手の内を明かすことなく前に出られましたし、(優勝した)64号車に届かなかったとしても、2番手にはなれていたと思います」

「結果的に僕だけが頑張ったように見えたかもしれませんが、伊沢選手の頑張りがなかったら、この結果はなかったですし、今年から一緒に組んでいるATJさんは、過去2回鈴鹿1000kmではリタイアでした。今年は3位表彰台を獲得できたのは嬉しいです」

「でも前回は8号車が勝って、今回は64号車が勝って、同じホンダ勢が2回続けて勝っているのを見ると、やっぱり悔しいし、勝ちたかったです。しっかり反省するところは反省して、次のタイに臨みたいです」